【パキポディウム】イノピナツムの育て方のコツを紹介!

この記事では、高山性の白花の希少種パキポディウム・イノピナツムの概要や育て方のコツを紹介していきたいと思います。

パキポディウム・イノピナツムとは?

【科・属】キョウチクトウ科パキポディウム属

【原産地】マダガスカル マハジャンガ州テロミタ近郊

イノピナツム自生地

マダガスカル中部にあるマハジャンガ州の標高1000m~1500mに分布しています。

マダガスカルの固有種であるロスラーツムの亜種で、イノピナツムは葉が細く、濃い緑色をしています。

パキポディウムは様々な変種があり、基本的には丈夫で育てやすいものが多いですが、イノピナツムは自生地が高地なので、日本の高温多湿な夏はやや苦手で玄人向けと言われています。

イノピナツムの語源はラテン語であり、「意外な」という意味です。

意外なのは花の色でしょうか?

パキボディウムの基本形であるロスラーツムは黄色い花を咲かせますが、イノピナツムは成長すると花茎を伸ばし、春先には美しく白い花を咲かせます。

樹形が特徴的で変化に富んでいるところも魅力です。

成長は非常にゆっくりですが、日々の小さな変化や美しい花を見られる楽しみがありますね。

パキポディウムの中では、新種として加えられた時期は新しく1993年です。

クロム鉱山で発見された白い肌がとても綺麗な塊根植物です。

パキポディウム・イノピナツムの置き場所

パキポディウム・イノピナツムは、年間を通して直射日光のよく当たる風通しのよい場所で管理しますが、真夏の35度を越えるような日はレースカーテンなどを通した光を当てる方が良いでしょう。

イノピナツムは標高の高い地域に自生しているため、乾燥と寒さには強いですが、過湿には弱い植物です。

硬く締まった株に育てるためにも日当たりや風通しには特に注意しましょう。

蒸れてしまうような風通しの悪い場所ではカイガラムシが発生しやすくなります。

日光が不足すると幹や枝が徒長しやすくなり、日光不足の状態で長期間栽培すると根腐れを起こしたり、株の内部から腐ってしまうことがあります。

イノピナツムは、基本的には葉で光合成を行っていますが、葉を落とした後の休眠期も硬い表皮の下の葉緑素で光合成を行って寒さに対する体力をつけています。

そのため休眠中も日光にしっかりと当ててあげることで、冬の寒さに耐えることができます。

鉢内の温度を上げるために黒い鉢がおすすめです。

パキポディウム・イノピナツムの水やり

パキポディウム・イノピナツムの成長期は春〜秋です。

その時期には土が完全に乾いてから2〜3日後のタイミングで、天気のよい日に鉢のそこから水が出てくる程度にたっぷりと水やりをしましょう。

ただし、根腐れを起こす原因になりますので、受け皿に溜まった水は必ず捨てるようにしましょう。

多肉植物であるパキポディウムは水やりを控えめにするのが基本ですが、与えるときはしっかりと水やりをしましょう。

また、霧吹きで葉の表面の乾燥を防ぐことも必要です。

梅雨明けをしたら雨ざらしにして雨風に当てた方が調子よく育ちます。

真夏には毎日水やりをしても問題ありません。

秋に入り気温が20度を下回り出すと、葉が落ち始めます。

その頃から少しずつ水やりの回数と量を減らしましょう。

葉が落ちたら、細かい根が枯れてしまわないように土の表面が乾いてから7~10日後くらいに水やりをします。

春になると新しい芽が出始めます。

そのタイミングで、少しずつ水やりの回数と量を増やしていきましょう。

温室に入れている場合は水を控えめにする必要はありません。

また、サボテンの土のような水はけのよい土を用いると調子がよいです。

パキポディウム・イノピナツムの用土と肥料

パキパラでのイノピナツムの用土は赤玉土14Lを7袋、鹿沼土14Lを3袋、パーライトを70L、堆肥を1袋、マグアンプを1kg混ぜ合わせて使用しています。

植え替えの際は、この比率に近くなるように計算して用土を作っていただけると調子がよいと思います。

その後は、春と秋にマグアンプを表面に少量追加すると栄養不足になりません。

土に肥料を混ぜていない場合は、春〜秋の5月〜9月の間、月に1〜2回ほど液体肥料をあげましょう。

パキポディウム・イノピナツムの温度管理

高温・過湿には弱いですので、水のやりすぎ、蒸れには注意してください。

ある程度の暑さなら大丈夫ですが、35度を超えるような日は、寒冷紗で遮光してあげてください。

標高の高いところに自生しているため、イノピナツムの耐寒温度は5〜7度程度と寒さには強い方です。

5度以下に気温が下がらないように注意する必要があります。

霜が降りないような地域であれば、日あたりの良い雨風の当たらない場所での越冬は可能ですが、秋以降気温が下がり出したら、室内で管理する方が無難です。

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